少子化とか労働力とか消費税とか諸々

労働の生産性は日々向上する。普通に市場競争を行っていれば年間2%ずつ生産性は向上するものらしい。2%生産性が向上して経済成長が0だと我々は2%ずつ失業していく。これを防ぐために経済は成長をし続けなければならないというのが一般的な経済学のセオリーだって聞いた。

ところで日本は少子化が問題になってる。何故少子化かというと労働需要が少ないからだ。何故労働需要が少ないかというと既に日本には物が溢れかえっているからだ。労働需要が少ないと言うことを人々は暗黙裏のうちに感じていて、自分の子息が簡単に職に就けないと言うことを知っている。労働需要が拡大し続ける世の中というのは人口が増えるのだ。だって、稼ぎ頭は多い方が経済的に得だから。今は子供が増えても、その分の食い扶持を稼げる気がしない。

今のままで、外需頼みの成長を続けることはとても困難だ。物を作るための技術は粗方出尽くしているから大量に安く作れる新興国の方が圧倒的に有利だし。

で、これからの日本は消費を伸ばさないことには立ち行かない。かといって高くて良い物が売れる時代も過ぎ去ってしまったように思う。安くて良い物にみんな慣れてしまった。日本的なスノビズムみたいな物が上手く育ってくれないかなとか思う。趣味で一般相対性理論を学ぶ、みたいなの。スノビズムって言って良いのかわかんないけど。

兎に角、労働需要を喚起するためには消費を伸ばすって事を最優先しないとならないわけだ。そうしないと少子化の根本対策にはならない。ところが消費税20%とかにしちゃうと人はますます消費しなくなる。財政危機が叫ばれると政府の予算を絞る事と消費税をアップする事しかみんな考えない。それで良いのか。

今、日本のGDPが500兆ぐらいだ。政府の税収は40兆ぐらいだけど100兆ぐらいの予算を組もうとしている。それ以外に特別会計分が100兆ぐらいあると言われている。実に500兆のうち40%近くが政府等に握られていることになる。で、今の合い言葉は「税金の無駄遣いを減らせ」だ。仮に200兆のうち10%を減らせばGDPを4%引き下げる。年2%成長しなければいけないのに減らしてどうする。足りない分は消費税で補おうとする。さらに消費は減る。ってダメダメスパイラルに向かうとしか思えないのだ。

今はどうやって無駄を減らすかじゃなくてどうやって需要を喚起するか、どうやって無駄を増やすかって事に注力するべきじゃないか。人が生きていくために必要な物はもう揃ってるからそこから無理矢理需要を引き出そうとするやり方はどこかで破綻するし、環境負荷を高めるだけなのだ。

多分、続く。