読書メモ

このときに書いたように読んだことのない作家の本を読むという活動を継続している。本を読むのは多くても一日二時間ぐらい。主には昼飯時とか朝、コーヒーを飲みながらとかそんな感じ。

おすすめは帚木蓬生、北村薫柳美里かな。

伊坂幸太郎 ラッシュライフ

盛りだくさんすぎる感じ。多くのストーリーが絡まってある程度収斂していくんだけど収斂具合に物語の必然性を感じづらい。一つ一つのエピソードに含まれるエッセンスは示唆に富み、洒脱な感じなんだけどそれが沢山重なるとちょっとげっぷが出そうになる。そぎ落とした方が良い感じのストーリー

東野圭吾 魔球

普通に面白かった。適度に複雑だったかな。ちょっと前に読んだのでもう記憶が薄れている。

帚木蓬生 閉鎖病棟

精神科病棟のお話。結構人が死ぬシーンとかがあるんだけど物語は始終淡淡としている。美しい話。

桐野夏生 天使に見捨てられた夜

女性の探偵が出てくるミステリー。マンガ感覚。退屈しないで読めた。

瀬名秀明 八月の博物館

アイディアは素晴らしいけど物語としては破綻気味。この人のはいつもそうかな

北村薫 ターン

異常なシチュエーションを描いているのだけどそこにある心理描写がとても自然で好感が持てる。

重松 清 卒業

短編集なんだけど2編ぐらい読んでもういいやって思った

中井 拓志 レフトハンド

多少なりともDNAの知識を持ってる人間が読むと前半は「そりゃねえだろ」みたいな感じで白けた。後半、種明かしである程度納得出来た。その種明かしは面白い。けど、長いよ。半分くらい飛ばしながら読んだ。とばして読んでも粗筋は判っちゃう内容。

柳美里 ゴールドラッシュ

14才の少年が父親を殺す話。前半のあまりにも救いようがない感じが読んでて辛いぐらいだった。14歳の少年の氷のような鉄のような、それでも何処か幼稚な心が物語の後半で突如決壊する。少年に何が足りなかったのか。足りなかったことを浮き彫りにすることより、普通の人間が持つ大切な物を認識させてくれる。凄く面白かったし印象に残る作品。