free tibetが呼び覚ましたもの
チベットを認めればウイグルが黙っていないだろう。ロシアが抱えている様々な独立運動も再び勢いを増すかも知れない。チベットの人たちは守られるべきだけど今回の運動はそういうところに繋がる可能性を持っていると言うことを我々は知っておかなくてはならない。
だいぶ前に書いたこと。今年の四月ぐらい、世間はfree tibetの大合唱だった。俺はそれに対して世界中で分離独立運動が活発になるきっかけになるのではないかとの懸念を示した。
偶然なのか呼応しているのか判らないけどその活発さというのは顕在化してきていると感じる。
ウイグル、グルジアが目立つところか。民族や宗教のアイデンティティが原資という意味ではアフガンの抗争激化も気になる。パキスタンのムシャラフ辞任もこれと無関係とは言えまい。
分離独立運動の全てが悪いと言っている訳ではない。ちゃんと着地点を見据えて国家として成り立つのであれば良いのだ。ところが殆どの場合、何処を目指しているのかが見えない。チベットも独立後やっていける可能性はあるけど*1やっていけない民族まで蜂起を促す可能性があるのだ。こうして世界は混迷を増していく。
今の所、印象でしかないのだけどfree tibetがきっかけで色々なことが起きそうな感じ。いや、free tibetも一連の流れの一つに過ぎないのか。
*1:ただし独立までのシナリオは全く見えないと言っても良いだろう