ロードレースってのを初めて見た

北京五輪男子ロードレースで宮澤86位、別府リタイア | CycleStyle[サイクルスタイル]

自転車のロードレースってのを初めて見た。見たのは終盤の少しだけだけど。オリンピックでもなければ日本ではあまり放送もされないのだろう。245キロのコースを6時間23分49秒かけて走り抜けるらしい。平均速度38.29km/h。その時点ですげえ。その前に6時間以上走りっぱなしなのもすげえ。

そういう数字もそうなんだけど面白かったのはレースの駆け引きだ。自転車というのは空気抵抗との戦いだ。これは俺程度のへたれ自転車乗りでも実感できるところだ。だから、単独で走るのは不利になる。

ロードレース (自転車競技) 先頭交代 - Wikipedia

ロードレースでは走行中の空気抵抗による体力の消耗が非常に大きいため、単独で走りきって勝利するのは困難である。そのため、必然的に集団を形成し、他の選手を風よけにして体力の消耗を減らすなど、選手間で協力することも多い。その際は、数人から十数人の選手が順番に先頭を交代しながら走り、他の選手の体力回復(心拍数や乳酸値の低下)を助けるという戦術が採られる。
先頭交代は必ずしも同じチーム内で行われるとは限らない。例えば、大集団から抜け出した異なるチームの選手たちは逃げ切ってステージ優勝するため、あるいは各種ポイント賞争いを有利に運ぶために、ゴール直前までは交代で先頭を走るのが普通である。(中略)
また、逃げている集団を追いかけるために後続集団に残ってしまったチーム同士が協力して先頭交代をし、速度を上げて追い上げることもある。
ステージ優勝争いから総合成績争いまで、様々な思惑や戦略が絡むのが先頭交代である。

面白いなと思ったのは先頭交代しながら異なる国の選手同士が協力し合うことだ。協力しっぱなしだとレースにならないから何処かで相手を振り切ったりしないとならない。そこにあるであろう駆け引きが面白かった。

終盤のレースを作ったのはスペインのファビアン・カンチェラーラだ。多分、ラスト20キロぐらいのところで見始めたんだけどその時点では三人が先頭集団、二人が第二集団。第三集団から抜け出したカンチェラーラが第二集団に合流、そのまま第二集団を引っ張って第一集団に追いついてゴール間際で6人のラストスプリントに雪崩れ込んだ。残念ながらカンチェラーラは銅メダルに終わったけど間違いなく彼はこのレースの立役者だった。

敵同士が協力し合うって言うのは独特の文化ではないか。ヨーロッパの奥深さだ。