スポーツ自転車のススメ-自転車選びについて

ショップ選び

通販とか量販店の方がそりゃ安いんだろうけどスポーツ自転車を買うならやっぱり専用のショップで買った方が良い。具体的には何処?って言われると住む場所によってちがうけどほぼ全国展開している「サイクルベースあさひ」の対応はまあまあ。ショップは選んだ方が良いよって理由を下記に示す。

  1. 自転車はショップがメーカーから仕入れて最終の組み立てと確認をショップで行う。最終工程はショップなのだ。それが信用出来ないところからは買わない方が良い。通販店はピンきりだろうけどホームセンターの中に併設されているようなところは良い対応が期待出来ないと思う。
  2. 自転車はメンテナンスが必要。まともなショップでは納入後一ヶ月程度で再確認する。おかしなところが無いか見てくれて、ネジ類は増し締めしてくれる。これ結構、重要だ。
  3. ある程度のアドバイスが期待出来る。後述するけど、自転車はサイズが大切。ちゃんと身長にあった自転車を選べるかとか。量販店とかだと客が買うといえば何だって売る。まともな自転車屋は客にあってないと思えば他のを勧めてくれる。

どんな自転車を買うか


冒頭話した通り舗装路を走ることを中心に考える。MTBクロスバイクって範疇で考えて予算は5〜10万ぐらいか。ロードになるとエントリーモデルで10〜20万に値段が上がる。

タイヤをどうするか。
  1. MTB系だと26インチのホイール径に1.25インチから2.1インチぐらいの太さのタイヤが付く。タイヤが太くなれば悪路走破性は高まるけど舗装路での走行抵抗がでかくなる。MTB系だと1.25インチより細いタイヤはあまりない。これはロード系のタイヤだと太い部類に入る。
  2. ロード系の規格だと700x28cとかって規格になる。700はミリ表示でホイールの径、28がタイヤの太さ。クロスバイクだと28ミリ幅が多いみたい。

街中走るならやっぱりクロスバイクが有利。MTBだと標準で太いタイヤを履いていることが多い。交換するとそれなりに金がかかる。タイヤが太いと走行抵抗が高くなる。一方、タイヤが細いと乗り心地はやや不利。それとパンクのリスクが高くなる。街乗りだったらMTBで1.25インチ、クロスバイク系だと28ミリぐらいのタイヤを選ぶのが無難か。あと、MTBはタイヤのパターンでも走行抵抗が変わるので注意が必要。

フロントフォークをどうするか
  1. サスペンション付きフロントフォーク。確かに衝撃吸収してくれるんだけどパワーロスもそれなりにある。振動が多いと長距離で疲れるんだけど肝心の脚の方でロスがあったら意味がない。
  2. スチールフォーク。エントリーモデルの自転車のフレームは大抵アルミで作られているけどアルミは衝撃吸収してくれないのでフロントフォークだけはアルミは使われない。ごく安いモデルだとアルミもありなのかも。俺はスチールフォークの自転車に乗ったことが無いのであんまり良く知らない。
  3. カーボンフォーク。軽くて衝撃吸収性が高いのがカーボン。これが付いているクロスバイクは十万円ぐらいしちゃうと思う。

ちょっと余談だけどセンターサス(リヤサス)はパワーロスが大きいので高級品でない限り使い物にならない。ここでは論外。実際、今どき流行らない。

コンポーネントをどうするか

コンポーネントとはギアとか変速機とかチェーンとかその辺。これは色々とうるさい人が多い。MTB系だと最低限ディオーレだとか、ロード系だったら105は欲しいよねとか。みんなディレーラー(変速機)に目が行きがちだ。これは私見だけどレースに出るわけで無ければディレーラーは何でも良いのでは無いか。そんなに素早くギアチェンジするとかあんまり無いし。ちゃんと手入れして普通に走ってる分にはあまり気にならない。
それよりもハブ(ホイールの軸)やBB(ボトムブラケット。ペダルのクランクの軸受け)が重要だと思ってる。ここを変えると確かに走りが変わる。5万円クラスだと最低限の物しか付いてないけど10万円のMTBクロスバイクだとそこそこの品物が付いてくる。下記に圧倒的なシェアを持つシマノの駆動系のパーツのランクを示す。俺もあんまり詳しくないので知りたい人はリンク先を見て下さい。値段が高い順番に並んでます。

  1. MTB系のシマノパーツ
    XTR>DeoreXT>DeoreLX>Deore>Alivio>Acera>ALTUS
  2. ロード系のシマノパーツ
    DURA-ACE>ULTEGRA>105>TIAGRA>SORA

これ以外にも廉価版だとSRAMというメーカーの物が使われたり、高級品だとカンパニョーロが使われたりする。
ロード系とMTB系の駆動系で何が違うかというと初心者クラスで気にするべきなのはギア比の違いだと思う。MTB系はトップからローのギア比の開きが大きい。ロードの方が小さい。MTBはユルユルのギアで坂道登れる。ロード系はきめ細かい調整が出来るって違いがある。

サイズをどうするか

自転車には適合身長って書いてあってこれはきちんと守ろう。身体に合わない自転車のサドルを無理矢理持ち上げて乗ってる人とかいるけど(嘗ての俺だ)それは良くない。効率悪いし最悪身体を痛める。一生懸命走るなら小さめの自転車、ゆったり走るなら大きめが良いよとか言われるけど、よくわかんない。

フレーム

高級品だと今はフルカーボンが主流。フルカーボンのバイクはロード中心になるし価格が30万以上ぐらいなので今回は対象外。スチールもあるけどこれもカーボンほどではないけど十万円以内だと無いし、やっぱりクロスバイクではなくてロードバイクが中心だ。ボディは事実上、アルミ素材しか選択肢がない。んで、何処のボディが良いのよ?って話だけどぶっちゃけ何処でも一緒だ。ボディって一番主要な部品なんだけど十万円以下クラスだとガッチリ作ってあれば問題なし。それ以上のクラスになるとボディ自体が衝撃を吸収してくれて乗り心地が良くなるってのはある。

ステム

ステムというのはハンドルバーを固定するところ。ここの角度を見るとその自転車のだいたいの傾向が判る。下の写真はトレックのMTBの同じシリーズの別モデルのステムを比較したところだ。ステムが起き上がってるとその分、前傾姿勢が緩くなり姿勢が楽になる。ママチャリに近づく感じ。本気でこぐのには向かない。

小径ホイールという選択

小径ホイールのバイクってのがある。ミニベロとか言われるやつ。ホイールとタイヤが小さい分、回転部分が軽い。軽いと加速が楽になる。ただ、転がり抵抗は大きくなるので速度維持には向かない。加速減速を繰り返す街乗りは小径の方が適しているかもしれない。

ちょっと整理

  1. MTBはタイヤ太め。フロントにサスペンションが付いていることが多い。乗り心地は良いけどスピード面では不利。ギア比がキツキツからユルユルまで幅広い。
  2. クロスバイクは細めのタイヤが着いてる。乗り心地はやや悪くなるのとパンクしやすくなる。ロード系のコンポーネントできめ細かいギア比の設定が可能。
  3. ミニベロはゴーストップが多いところだと走行が楽だけど速度維持では不利。ミニベロはMTBコンポーネントを使っていることが多い。

で結局何よ?

自転車選びはそれがどんな方向性の自転車を見極めて、どの程度お買い得かってのがわかればあとは好みで選んで良いと思う。下記、そんな感じてカタログスペックから適当に選んだ奴を列挙する。何処のを買ってもそんなに大差ないから好みで選べば良い。
ジャイアント ESCAPE R3
ジャイアントはコストパフォーマンスが高いメーカーだと言われている。タイヤは700x28c、フロントフォークはクロモリ*1のスチール。街乗りの自転車としては定番中の定番だ。
GT トラフィック3.0
これも結構安いみたい。タイヤが40ミリとやや太め。
CBA プレシジョンスポーツ
抜群に安い。前述のジャイアントのエスケープと比べてどうなのよ?っていわれるとそりゃ落ちるけどフレーム自体は問題無いと思われ。俺の友人でこれに乗って50kmぐらいは走ってるヤツがいる。
クロスバイクだとコストパフォーマンスが高いのはこの辺で他のメーカーでこのクラスを捜すと六万円台ぐらいになる。
ジャイアント ESCAPE MINI
ミニベロだったらこれかな。
LGS-MV 1
ルイガノのミニベロ。ジャイアントよりはお洒落だと思う。

スペシャライズド Hardrock Sport
スペシャライズドのMTB。前はこれに乗ってた。タイヤはノーマルだとブロックなので溝のないスリックに変更した。
トレック 4300
今、俺はトレックのロードに乗ってるんだけど同じメーカーのMTB。ステムの角度が緩め。

メーカーは好みで良いと思う。有名やメーカーだとスペシャライズド、ビアンキ、GT、コナ、トレック、ルイガノ、スコット、キャノンデールあたりか。お洒落なのはビアンキとかルイガノあたり。トレックやキャノンデールスペシャライズドはレーシーなイメージ。

*1:普通のスチールより衝撃吸収性に優れる。自転車のボディに使われる事も多い