今更だけど亀田vs内藤

内藤vs亀田“長すぎた因縁”世間の盛り上がり今ひとつ

ちょっと長いけど亀田と内藤の今までのやりとりがサマライズされていたので引用。

【内藤と亀田家の因縁史】
■05・1 当時18歳の長男・興毅が週刊誌上で日本王者の内藤を「あんなの弱い。パンチもないしな」とバッサリ。内藤の対戦要求にも「誰やそれ? まったく興味ないわ。おれの目標は世界やから」と相手にせず。
■05・10 「勝ったら亀田選手を対戦相手に」と臨んだWBCフライ級世界戦で、内藤がポンサクレックに2度目の挑戦も負傷判定負け。招待された亀田の父・史郎氏は「6回戦レベル。興毅の相手とちゃうよ」とバッサリ。興毅はTBSの番組収録のため観戦せず。
■06・8 興毅がランダエタに判定勝ち、WBAライトフライ級王座に。疑問の残る判定で中継局のTBSなどに抗議殺到。
■06・12 興毅が初防衛戦でランダエタと再戦し判定勝ち。翌月に王座を返上し、ライト級に復帰。
■07・2 内藤が3度目の正直でポンサクレックを下し念願の世界王者に。「これで亀田とは立場が逆になった。あっちが(戦いたい)と言ってくるまで待つ」と逆襲。
■07・7 史郎氏が内藤の変則スタイルを「ゴキブリ」と酷評。内藤の初防衛戦の相手となった次男・大毅も「ゴキブリに分析もクソもあるか。ゴキブリホイホイや」。内藤はゴキブリ呼ばわりや呼び捨てに不快感を示す。
■07・10 内藤の挑発に乗る形で決戦前日、大毅が「負けたら切腹するよ」と宣言。内藤が圧勝で初防衛も「(大毅の)反則が多かった。反省しないならもう亀田家とはやらない」と苦言。史郎氏が「玉、打ったらええねん」、興毅が「ひじでもいいから目に入れろ」とセコンドから指示した疑惑まで浮上。当初は否定も興毅が一家を代表して謝罪会見し、史郎氏はセコンドライセンス無期限停止、興毅は厳重戒告、大毅は1年間のボクサーライセンス停止処分に。
■08・7 内藤が3度目の防衛戦でKO勝利後、興毅が突如リング上に現れて「次に試合しようや」と持ちかけ、視聴者から抗議殺到。中継したTBSは「ハプニング」と演出説を否定。
■09・8 内藤の6度目の防衛戦の相手が興毅に決定。

情報過多社会においてのスポーツは試合を見て楽しむものと言うよりその背後の物語を楽しむ物になっている。それを上手く利用して今でもそれなりの地位を保っているのがプロレスだ。よく知らないんだけどK1とかもそんなんで成り立ってると思う。
プロ野球なんてみんな試合を見てない。結果をニュースで知るだけだ。サッカーの試合もあんな馬鹿騒ぎな応援をしていて観戦しているとは思えない。あれは応援を楽しむイベントであろう。全部が全部じゃないんだろうけどそんな人が多い。否定するとか肯定するとかじゃなくて。物語を持ち込まないとスポーツを楽しむって行為が成り立ちづらくなっているのだ。
ボクシングはそんな世の中にあって物語を持ち込むことを忘れ去っていたスポーツだったと思う。だから嘗ての人気スポーツであったところから凋落した。そこへ亀田一家がセンセーショナルに舞い降りボクシングに物語性を持ち込んでくれたのだ。今回、ゴールデンタイムのテレビ中継も出来たし、チケット余ったのかも知れないけど埼玉アリーナで興行できた。ボクシングも物語さえ上手く作れれば充分にいけるって確信した業界関係者も多いだろう。
亀田と内藤の物語はそろそろ賞味期限切れらしいので他のストリーテラーをボクシング業界は輩出しなければならない。そうでもしなければ、もうスポーツが人々の耳目を集めることなど無いのだ。