端末が売れなくなるとキャリアが儲かる?

営業益7450億円、トヨタ超え NTT9月中間連結

NTTドコモは携帯電話の販売台数が2割減ったが、販売費用の削減につながり、営業利益は4割増となり、NTTグループ全体の営業利益の8割近くを稼ぎ出した。

ニュースタイトルを見て一瞬、ビックリした。携帯電話業界は端末が売れなくなって青色吐息と一方的に思い込んでいたからだ。

ご承知の通り、総務省の指導により通信料金に端末料金を上乗せする従来の料金体系は一斉に見直しされ今は端末が高価になっている。

総務省、携帯電話端末価格と通信料金区分の明確化を要請

この施策で端末メーカーは苦境に追い込まれ三菱などの大手のメーカーが撤退している。撤退に追従するメーカーはまだ出てきそうだ。当然、キャリ側も変革の苦しみを余儀なくされていると思っていたのだがどうやら違ったみたい。従来の料金体系はやっぱりキャリア側の持ち出しが多かったって事か。

今年一年は買い換え時期に達した端末がさほど多くないって事で影響が出る山場はこれからだって話もある。端末が売れなくなれば研究開発費も絞られる。商品の変化が減りますます端末市場規模は縮小するだろう。そんな中でもキャリアは利益が上がると言うことか。端末業界の人は複雑な思いに違いない。

と同時に勘ぐりたくなるのが総務省の施策がキャリア主導で行われたのかも知れない。確かにあのままはまずかったのだけど、こう露骨に結果が出ると何だかねえ。