@chef_HariOm さんのインド料理屋(≠カレー屋)

インド家庭料理横浜RANI

忘年会の狭間の日に行ってきた。三連ちゃん連続の飲みになってしまうけどしょうがない。何故か無性にインド料理を食べたくなったので、かねてからtwitterでおつきあいのあるハリオムさんの店に行ってきた。ランチじゃなくて晩飯で一人インド料理というのは初めて。一人飲みは好きなんだけどインド料理に一人で行くのはちょっと変かなって思ってたんだけどハリオムさんと少し話が出来ればいいなってのと行きたいと思った時に行けば良いじゃんってのが俺の行動原理なので。

話の流れ次第だけどこんな話をしたかった。ハリオムさんのインド料理は確かに一級品だと思うけどそこそこ美味しいインド料理はあちこちにあって、特にカレーは何処で食っても旨い。差異化出来るのはタンドリーチキンとかカレー以外のものでしかなくない?みたいな話。まじめにインド料理に取り組んでる人が聞いたら怒りそうだw

いや、その考えはカレー食って打ちのめされました。何となくだけどマトンカレーだとカレーの味に差が出るって思う。マトンの癖のある味をどう活かすかみたいな。昨日食ったマトンカレーは見事でした。極上のスパイスハーモニー。ちょっと塩辛いと思ったけどそれは酒を飲みながら食ってる俺に対する配慮だろうか。

けど、RANIで何度か食ったけどカレーの味には少しばらつきがあるのかな。先日、ランチで食べたキーマカレーは凡庸な味に感じてしまった。いや、まずいって事じゃなくて取り立てて主張のない味だった。単に好みの問題だろうか。

インド料理ってのは単調に感じてしまう。カレーは美味しいしタンドリーチキンもナンもパパドも大好きなんだけどそれ以外にインド料理の特徴って言ったらあとはチャイぐらいか。他の料理体系に比べるとバリエーションが少ない。勿論、カレーやタンドリーチキンも大切なんだけどもっと膨らみがあるように感じられるとインド料理はもっとポピュラーになるんじゃないか。

インド料理の中心は勿論カレーでそのカレーにバリエーションがとても多いことは知ってる。けど、日本人から見ればカレーはカレーでそれ以外の何者でもない。だからインド料理屋はともすれば「カレー屋」と呼ばれてしまう。俺はカレー屋ってのはインド料理以外のカレーを出す店の事で、それを一緒くたにすることはとても失礼だと思ってるのでインド料理と頑なに呼ぶことにしている。

カレー屋って呼んじゃう人が多いのはそこに某かの限界を感じてしまう。フレンチやイタリアンと比べたらも勿論のこと、韓国料理やたタイ料理と比べてもインド料理はバリエーションに乏しいように見える。俺は日本人としてはそこそこインド料理に詳しい方だと思うけどそれでもそう思えちゃうのだ。

というような印象は実はインド古典音楽に対しても同じように思ってる。シタールとかでやってるあれ。とても奥深そうに思うし夢中になってる人は情熱的に取り組んでいる。世界の音楽の中で他との交流をほぼ拒絶しつつ、かといって伝統を守るだけじゃなくその枠内で進歩し続けようとしている(らしい)インド音楽

インド料理に見て取れる「狭さ」ってのは音楽のそれと通底する何かがあるのかもしれない。バリエーションが無いって部外者が不平を言ってもそれがインド料理だ、インド音楽だって言われてしまえば確かにその通りなのかな。広がる必要は無くて狭く深くなっていけばそれも良いのかもしれない。狭いってのはこの場合、否定的な意味ではない。そういうものならそういうものとして了解するしかないって事だ。

昨日はパパド、タンドリーチキン以外にパコラってのを食べました。インド風の天ぷららしい。ナンかさつま揚げに近いかも。付け合わせのソースが旨かった。タンドリーチキンは供された瞬間に魅惑されるような香り。カレーの旨さはさっき言った通り極上。

ワイン一本は飲まないなって思ってワインのミニボトル(300ml)を頼んだんだけどそれを二本ぐらい飲む予定が三本か四本飲んでた。ちょい飲み過ぎた。ってかワイン一本以上じゃん。

ハリオムさんは最初他の人と話し込んでてこっち構ってくれないのかなとか思ったけど、そのうちこっちに来てガンガン喋りまくってました。いやーよく喋る。俺以上です。(って通じる人には通じる) 興味深いお話しを色々とありがとうございました。

パパドとワイン

タンドリーチキン

パコラ

カレー。料理の写真というより食いかけの写真になってしまった。