パンデミックへの恐怖

豚インフルエンザがメキシコで流行中とかで話題になっている。鳥インフルエンザの時もSARSの時も同様に感じたんだけどこれってどれだけ怖いのだろうか。怖さが過大評価されてはしないだろうか。

直近のパンデミックとされる1968年の鳥インフルエンザの死者数を見て奇妙な現象に気がついた。死者数のデータがバラバラなのだ。

新型インフルエンザ・パンデミック対策情報サイト

1968〜69年 香港インフルエンザ 100万人
このウイルスによる死者は1968年12月と1969年1月にピークを迎え、65才以上の人々に最も多くの死者が発生したとみられています。

H3N2亜型 香港かぜ- Wikipedia

香港かぜでは1968年から1969年にかけて少なくともおおよそ50万人が亡くなったと考えられる。また、アメリカでも500万人の罹患者が出ており、33000人が亡くなった。

香港かぜ:インフルエンザ情報サービス

香港では6週間で50万人が罹患。全世界で56,000人以上の死者を出した。

いずれもそれなりに信憑性が高いと思われるサイトでこれだけのブレがある。一体どれが正しいのか。ここを正確に把握することがまずは今回のようなリスクを評価することに繋がるのではないかと思う。

仮に最大値の100万人死んでいたとして。死亡者の中心は東南アジアだろう。当時の東南アジアの衛生環境と今の日本のそれは比較しようがないほど今の日本の方が清潔である。同じように死者が出るとは考えづらい。

パンデミックのリスクを測るとしたら今の日本のような清潔な地域での事を心配するよりも、比較的医療も公衆衛生のレベルも低い地域の心配をするべきではないか。自分に降りかかるリスクではなくて弱者に対するそれだ。

今の日本じゃそんなに大事にならないって。精々、死に際が少し早まるお年寄りが増える程度だろう。尤も、今大騒ぎが出来ているから対策も充分に出来るんだろうけど。

寧ろ気になるのが清潔を気にしすぎること。清潔すぎるから免疫機能が低下したり狂ったりして花粉症とかが流行るのだ。パンデミックを恐れるあまりさらに大きなリスクを見逃してはいないだろうか。

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余談。最も扇情的に恐怖を煽っているサイト。
http://pandemic.ninja-x.jp/