小学校の運動会

日曜日は愚息湯太郎(六歳)の運動会だった。小学校に入って初めての運動会。

奴は二週間ぐらい前から楽しみにしていたし、2-3日前になると「いよいよ運動会だねー」とか言ってるし逃げるに逃げられない。
運動会の会場は勿論小学校のグラウンドなんだけどこのグラウンドは幼稚園の時も運動会で使っていたそれだ。幼稚園の時はゴザ敷いて見物できたのだが小学校の全学年一緒になるとそうはいかない。見物は原則立ち見。ゴザを敷くことが許されるのは表向き体育館のみ。昼食時には直近の公園を使っても良いというルールのようだ。それでもあの広さで全校生徒が運動会なんて出来るのかなってのが行く前に感じた率直なところだ。そのくらい狭い。直線で50mが取れるか取れないかそのくらいの広さだ。

ところが意外に何とかなるものだ。というより俺のイメージしていた小学校の全生徒よりも今の小学校の方が全然少ない。俺の時は一クラス55名程度で一学年五クラス。単純計算で1,650人になる。今の学校は一クラス40人ぐらいで一学年3クラスぐらい。これだと720人か。見た感じだともっと少ないようにも見えた。少子化が実感できるところだ。

体育館だけって言われていたゴザ敷きスペースもわりと校舎裏とかはみんな占拠しているみたいで我々もそれに倣った。見物は出来ないけど休憩はここで出来るって感じで。実際、昼飯時しか使わなかった。

さて見てきた感想。
みんなマメだなと思った。カメラとビデオと三脚持参のお父さんなんてザラ。カメラもデジイチが多い。コンデジしかない俺なんてかなりの最貧民層だ。それが気合い入れて撮影ポジションを取りに来る。やる気のない俺なんてタジタジだ。

酒類が禁止な件。なんで休日の昼飯食うときに酒が飲めないのだ? 幼稚園の時は酒禁止といいつつも缶ビールと缶酎ハイを持ち込んだ。周りを見回すとコッソリ飲んでいる人がチラホラ。ところが小学校の運動会は「酒類絶対厳禁」なのだそうだ。絶対に厳禁されたら結構飲みづらい。こっそり持って行こうよって細君に言ったら「絶対ダメ」って言われた。それでも水筒にウイスキーのお湯割りを忍ばせてみた。これなら端見には絶対判るまい。ってことで俺は飲んだけど周りには飲んでそうなお父さんはいなかったよ。みんな真面目だ。

色っぽい小学生がいる件。今時の小学生の女の子は侮れない。もうしっかり色気振りまいている子がいる。この人はどういう人?先生にしては若いし、小学生の運動服着ているし???とか思ったらしっかり小学生でした。単純にネタとして写真撮りたいと思った。これで小学生だってよ、びっくりーみたいなノリで。けど、許可を得ようにしても絶対変態オヤジにしか見えないよなとか思い断念した。

いくら生徒数が少ないとはいえその親御さんやらが一堂に会すとものすごい人数になる。子供に対して親の人数が相対的に多いしその親が昔と比べるとかなり熱心で出席率も高い。昼飯時の民族大移動を見ていると大人と子供の比率を実感できる。とても子供のためのイベントとは思えない。そのフリをした大人のためのイベントだ。

応援歌がオレンジレンジと羞恥心の替え歌だった。昔からこんな風に流行歌を使っていたっけ?

感想としてはそんな感じ。俺は湯太郎の遊技みたいな踊りと徒競走だけ見た。午前中は出番以外は家に戻って(チャリで2-3分)マリオカートwiiで時間を潰す。昼飯に弁当食いながら酒飲んで午後の部はリタイアして細君に任せた。かなりやる気のない父親だ。思えば俺の父親も俺の運動会なんか来ていなかったように思う。この辺は血筋なのだ。その血の根源は孫の運動会といえども見向きもしない。

結果として。愚息の徒競走結果は二位。奴は笑いながら走っていた。真剣に走ったのかどうか。所属していた紅組は敗北した。こんなんに勝ち負けもへったくれもないと思うけど。

もう一つの結果。終わってから奴を見たらだいぶ日焼けしていた。練習は随分としたらしい。その痕跡が奴の肌の色に残っていた。