事故米問題

一企業の問題ではなくてそんなところに事故米を売却する農水省の立場こそ厳しく追及されて然るべきだろう。って思っていたら直近の報道はそんな流れになっているようだ。産業廃棄物を処分するに当たって企業は最終的に適正に処分されたかどうかをフォローしなくてはならないという制度がある。(マニフェスト制度)事故米についても同様の制度が必要だろう。制度が無くても農水省の担当者が不振さを感じないというのはおかしい。三笠フーズ事故米買い取りの上客だったようだ。
あと、色々見ているのだけど今回の事例ではメタミドホスの危険性はとても低いと思う。メタミドホスは分解されるのが早い物質だ。あと、即効性があるので10年間健康被害がなければ大丈夫だったって事ではないだろうか。一方、アフラトキシンに関してはよく判らない。元々のベトナム米から検出されたそれの濃度がいかほどだったかっての情報が無い。日本の基準はアメリカの倍の厳しさだ。この辺の情報の公開はあっても良いのではないか。問題の事故米、3.3トンの一部からアフラトキシンが検出されたらしいけど一部とはどの程度なのか。アフラトキシンはカビ毒なのでカビを除去し、精米してしまえば殆ど残らないかと素人考えで推察できるけどそれが正しいのかどうかもわかんない。その辺の情報をきちんと公開して危険性が低いんだよ、けど、食の安全を完全にするために厳しく対処してるんだよってアピールが必要かと思う。
もっとも、食べ物の問題に関しては安全性が立証されても「穢れ」の感覚が除去されないとなかなか受け入れられない。この辺は国民性かな。

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汚染米転売酒造3社の焼酎検査

県環境保健センター残留農薬など

焼酎を調べるセンター職員(鹿児島市の県環境保健センターで)
 米穀加工販売会社「三笠フーズ」(大阪市)が「事故米」を食用と偽り転売していた問題で、県環境保健センター(鹿児島市城山町)は、県内で購入が判明している酒造会社3社の焼酎について、残留農薬の有無を検査している。
調べているのはメタミドホスアセタミプリドの2種類の農薬と、カビ毒のアフラトキシンB1。これらの含有量や、この焼酎を多量に飲んだ場合に人体に及ぼす影響などについて調べる。
9日までに焼酎の搬入はすべて終わり、分析結果が出るまで1週間程度かかるという。県は結果を公表する方針。
(2008年9月10日 読売新聞)

こんな調査はされているみたいだけど多分、何も出てこないだろう。抜き取り検査でしかないからね。本当に安全性を確認するには出口の確認だけではダメだろう。

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一方でこんなことも感じる。きっとベトナムが輸出したアフラトキシン混入米というのはベトナム人が普通に食べている物と同等品だ。豊かな国、日本ではそれを忌み嫌い、食品に混ぜたことに対して激怒し、関連商品を市場から回収して、実施した責任者を犯罪者にしようとしている。確かにルール的には間違ったことはしてないんだけどね。ベトナム人の立場に立ってみればなんて傲慢な、とか感じるのではないか。